こんにちは。
先程ヤフーで、「合同会社 設立」と、キーワード検索をしたところ、色々な事務所がヒットしてきました。
そこで、始めのページに出てきた10件すべてのホームページを閲覧したのですが、そこには合同会社の設立の安易さや、社員の有限責任性等のみがうたわれており、あまりそのデメリットについて書いてありませんでした。
さて、合同会社を設立することは、果たして安易なのでしょうか。安易だとして、何か落とし穴は無いのでしょうか。
ちなみに、専門家はその立場上、そのメリットだけを前面に押して、安易に手続を進めさせてはいけません。専門家なのであれば、そのリスクに関してもはっきりとクライアントに説明する職責があると、私は思っています。
特に、一般の方達は、そのメリットばかりに気を取られ、その背後に隠れたデメリット(リスク)まではあまりお調べになりません。そのような方たちの依頼をそのまま鵜呑みにして、手続だけを「代行」するのでは、ただの設立ロボットであるとしか言いようがありません。
そこで、以下にまず、会社法の立法担当者のコメント(商事法務 1478号から)を紹介いたします。
『合同会社では、法規制が緩やかであるため、
法的知識や交渉能力が低い者が安易に社員や債権者になれば、その利益を害される恐れもある。それは、
民事法の一般原則に従い、自己責任でまかなわれるべきものである。』
以上のように、立法担当者の方は、合同会社を安易に設立することに対して注意を呼びかけています。
確かに、合同会社を設立する手続事態は『安易』なのです。
企業設計の自由度も、株式会社のそれとは比べ物になりません。
現物出資の制限もありません。
定款を、公証人に認証してもらう手間もかかりません。
決算広告も不要です。
しかしながら、ここまで自由度の高く、メリットだけが見えてしまう合同会社ですが、なぜ立法担当者の方は、上記のような注意を促したのでしょうか。
それは、やはり、合同会社の設立そして運営の「安易さ」にあります。上記立法担当者の言葉の最後の部分にまず注目して下さい。まず注目すべきは、会社法によってと書かれずに、「民事法の一般原則」によって解決すべきと書かれているところです。つまり、いざ問題が生じたとき、会社法ではあまり守ってもらえないのです。
株式会社と違い、会社法による規制が緩やかな合同会社。それによって、色々な定めをすることができる一方、その選択肢の広さが逆に、社員同士の意見の対立をも生みやすいのです。
意見が対立した時、社員はどうやって退社しますか?
ちなみに、株式会社は株式を売るだけです。
合同会社は、その社員の地位を譲渡するには、他の社員全員の承諾が必要です。ちなみに、会社の重要事項の決定にも、原則社員全員の承諾が必要です。
そして、もうひとつ厄介なのが、債権者の目です。合同会社は、規制がとても緩やかなのに、社員の責任が有限責任であるため、信用はいまいちのようです。
例えば、合同会社においては現物出資に関する規制が無いという事は、先程お話しました。それを悪用して、まず合同会社で設立し、後に株式会社に組織変更して法の規制をかいくぐろうと考えてしまう者も出てくることが危惧されています。そのような中、真面目に資産や信用を増やして、株式会社に組織変更した会社が、足を引っ張られてしまう恐れがあります。なぜなら、組織変更して株式会社になったとしても、登記簿を見れば、昔は合同会社だったと分かってしまう為です。
このように、合同会社を安易に設立することは、それなりにリスクも付きまといます。
しかしながら、様々な企業設計をすることができる合同会社の魅力は高く、私も素晴しい合同会社の設立のお手伝いをしたくてうずうずしています。合同会社は、使い方如何によっては、とても素晴しいスキームになりえることは確かです。
しかしながら、まずは最低限、上記した立法担当者の言葉だけはしっかりと頭に入れておいてください。
今日は以上にいたします。最後までお読み頂き、ありがとうございました。是非、下のボタンを押して、関川を応援して下さい!

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